厳しい審査の必要なクレジットカードやカードローンとは違い、ファクタリングは赤字経営の事業者でも利用がしやすい資金調達手段として知られています。それはファクタリングで審査されるのが申込者そのものの属性よりも、売掛先の企業への信用度によって決まるからです。しかし申込者側が原因でファクタリングが契約できないケースがあります。それが所得税や住民税、保険料などの滞納がある場合です。
税に区分される滞納は、裁判所を通さなくても差し押さえが可能とされているため、もし取引先からの入金日に差し押さえが発生してしまったら、業者側は本来受け取るはずの資金を受け取ることができなくなってしまうからです。ただし3社間で契約できる場合は2社間とは違って直接業者に振り込みが行われるため、業者側の未回収リスクはなくなります。2社間ファクタリングが利用できないと判断された場合は3社間を検討すると良いでしょう。差し押さえが行われるのは長期間の高額滞納が続いた場合です。
その間にも役所からは何度も連絡が入っているはずですので、支払うことが難しいときは相談して分割してもらったり、待ってもらうようにしましょう。税は一般的な滞納とは違い、仮に破産したとしても免責がおりません。金融機関からの借り入れは免責が下りれば支払う必要はなくなりますが、税の滞納はそのまま残り続けるのです。何か支払いをしなくてはならないとき、何から優先して支払うべきなのか決めておくようにしましょう。